環境・社会・ガバナンス(ESG)報告は、あらゆる規模の企業にとってますます重要性を増しています。ロイヤルバンク・オブ・カナダ・アセット・マネジメントの最近の調査によると、機関投資家の83%が、ESGを考慮して投資判断をしていると回答しています。企業にとって、ESG報告をきちんと行うことはプレッシャーですが、言うは易く行うは難しです。ここでは、ESG報告に関して企業が直面する上位3つの課題と、その克服方法をご紹介します。
1. Defining & Measuring What Matters Most
ESG報告に関して企業が直面する最大の課題の一つは、投資家やその他のステークホルダーにとって 最も重要な要素は何かを見極めることです。環境影響、従業員の多様性と包括性、人権侵害、汚職などが主な検討事項です。重要な考慮事項を特定した後は、それらを効果的に測定する方法を見つける必要があります。これらの要因の中には定量化が困難なものもあるため、これ自体が課題となる場合もあります。しかし、正しく測定することが重要です。正しい測定をしていなければ、ESGレポートはよくても効果がなく、最悪の場合、誤解を招くことになります。
2. 複数の機能・拠点にまたがるデータ収集と開示の管理
ESG報告に関して企業が直面するもう一つの大きな課題は、複数の機能・拠点にまたがるデータ収集と開示 の管理です。これは、世界各地の異なる部門や担当者間の調整を必要とする複雑な作業です。また、収集するデータが正確で最新のものでなければ、ESGレポートの信頼性に欠けることになります。
3.新しい規制や進化する規制への対応
最後に、ESG報告に関して、企業は常に変化する規制環境と戦わなければなりません。気候変動、人権、腐敗防止に関連する規制は常に進化しており、企業は最新の要件に準拠していることを確認する必要があり ます。これを怠ると、多額の罰金や刑事責任を問われる可能性さえあります。新しい規制に対応することは、それだけでフルタイムの仕事になりますが、ESGレポートの信頼性を高めたいのであれば、それは不可欠なことなのです。
ESGレポートは、世界中の企業にとってますます重要性を増していますが、同時に複雑さも増しています。投資家にとって何が最も重要かを見極めることから、新しい規制への対応まで、企業が報告を成功させるためには、乗り越えなければならない多くの課題があります。しかし、戦略的なアプローチをとり、ESGリスクソフトウェア(EmpoweredESGなど)を使って戦略的なフレームワークを導入することで、これらの課題を克服し、レポートが必要な要件をすべて満たしていることを確認することができるのです。